障害者雇用の相談で、採用担当の方からいちばん多く聞くのは「採用したあとが不安です」という言葉です。実際、難しいのは採用そのものより、そのあとです。続いている職場を見ていると、最初の準備に共通点があります。

1. 配慮は「口約束」ではなく、文章で共有する

面接で「体調に波があるので、無理のない範囲で」と聞いて、うなずいた。けれど現場のリーダーには伝わっていなかった。定着しないケースの多くは、ここから始まります。

続く職場では、ご本人の同意のもとで「配慮していただきたいこと」を短い文章にして、直接いっしょに働く人まで共有しています。むずかしい文章は要りません。「指示は一度に一つずつ」「午後に10分の休憩を一回」「変更があるときは前日までに」。この程度の具体さで十分です。

推しONE+ の候補者情報には、支援員が書いた「配慮していただきたいこと」の欄があります。ご本人が「伝える」と決めた項目だけが載るので、そのまま職場の共有メモに使えます。

2. 最初の1ヶ月は「できる仕事」から始める

最初から複数の仕事を任せると、どこでつまずいたのかが分からなくなります。続いている職場は、まず確実にできる仕事を一つ決めて、そこから少しずつ広げています。

「できる作業」が最初から分かっていれば、この設計は難しくありません。推しONE+ で支援員が推薦するときは、日々の作業で実際にできていることを書きます。求人票に応募してもらってから探るのではなく、最初から合う仕事を用意できます。

3. 「続けられそうか」を、早めに聞く仕組みを持つ

いちばん避けたいのは、ご本人が黙って我慢し、ある日突然「辞めます」となることです。続く職場には、企業の中の担当者とは別に、外から様子を聞く人がいます。

推しONE+ では、採用のあと6ヶ月、月1回を目安に在籍事業所の支援員が職場を訪ね、ご本人の様子と企業さまのお話を記録に残します。「このまま続けられそうか」が難しいという声が出たときは、退職の話になる前に、配慮の見直しをご一緒に考えます。

企業さまのリスクを小さくする仕組み

それでも、入社から6ヶ月以内にご本人の都合で退職された場合は、紹介手数料を全額お返しします。採用が「続くこと」までを、私たちの仕事だと考えているからです。

「続く」は、準備で決まる

障害者雇用が続くかどうかは、ご本人の頑張りや企業の熱意よりも、最初の準備と、間に立つ人がいるかどうかで決まります。その準備を、企業さまと福祉事業所のあいだで一緒に整えるのが、推しONE+ の役割です。